• ホーム
  • 駅近物件に潜む意外な落とし穴

駅近物件に潜む意外な落とし穴

2020年07月14日
女性に鍵を出している不動産スタッフ

不動産的には家探しは立地が第一と言われています。駅近物件は不動産的価値があり、価格が高いのが普通です。確かに駅近物件は利便性が高く、便利な生活ができるのは間違いありません。しかし、利便性の良さは治安上の問題と裏腹な関係となることがあります。駅近物件は当然のこととして電車の騒音と無縁ではありません。電車の騒音は昼間は気にならなくても、夜間は気になることもでてきます。

駅近物件は人通りの多い場所に建つことが多く、落ち着いた環境とは言えません。人通りの多いところは子供や高齢者が安心して歩けない場合もあります。交通量の多さは事故の危険が多いことにもつながり、振動や騒音に悩まされることも考えられるでしょう。交通量の多さは危険運転による交通事故に巻き込まれる恐れを増すことも知られています。

お酒を提供する飲食店の周辺は夜間の酔っ払いが多く、治安上の不安が生じます。お酒を提供する飲食店の所在には注意することが必要で、酔っ払いは街を汚す原因ともなります。ゴミが落ちている街の環境では生活に不安を覚えます。利便性だけを求めて住まいを決めると、様々な落とし穴があることを理解することが必要なのです。

では、駅から離れた郊外は問題が無いかというと、そんなことはありません。たとえ周辺環境が良くても、利便性の点で問題が生じます。これからは少子高齢化の時代を迎え、郊外の住宅地はさらなる人口の減少が心配されます。人口の減少でバスの本数が減り、通勤や通学に支障をきたします。買い物ができるスーパーの減少も予想され、生活用品の入手も困難になるかもしれません。郊外の物件を購入する場合は、その地域が今後発展するかどうかを知った上で決断することが大切です。

家探しでは利便性や環境だけが問題にされがちですが、今後は災害対策が重要な問題となることが予想されます。近年の気候変動は激しく、家探しにおいて無視できなくなってきています。代表的な災害には地震と水害がありますが、両者の危険は家探しにおいて連動することもあります。水害に遭いやすい地域は地盤が弱く、地震にも弱いことがわかっています。水害に遭いにくい地域から候補地を選ぶことが先んじて必要となります。

家探しは建物だけを選べばよいものではなく、土地が決まっていない場合は住む地域を選ぶことから始めなければなりません。そのために必要なのは地域の状況を正確に把握する判断力です。環境や利便性だけでなく、災害に遭いにくい場所を選ぶことが大切となります。